「僕の改造したストラトは新しいスタンダードになりえるんじゃないかと思うんです」


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ジミヘンとウエス・モンゴメリー

ギターを弾き始めた頃の事を覚えていますか?

 
親父が喫茶店をやってまして、店にジュークボックスがあったんですよ。それでジミヘンの「パープル・ヘイズ」を聴いて頭が爆発しちゃったんです。小学校6年くらいの時かな。元々3歳からピアノをやっていて、チョーキングとかベンドとかやってみたくてね。シンセサイザーが出る前にピアノのキーが変化しないのが不満で、どうにか無限音階で動かせないものかって思ってました(笑)それがちょうどジミヘンとかと交差したんだと思うんですよ。で、高校の時にある同級生の家にパーティーで呼ばれたんです。そこでBGMでかかっていたのが僕がギターを弾くきっかけになったウェス・モンゴメリーだったの。オクターブ奏法とかはまだ分からないんだけど、"この音気持ち良い"って思って。どんな映画音楽よりも衝撃的でした。

初めてギターを弾いたのは?

 親戚がたまたま弦高が2cmくらいあるボロボロのガット・ギターを持っていて、それを盗み弾きしてました(笑)それが初ギターかな。それで自分でアルバイトしてギターを買いに行ったんですけど、そこで初めてチューニングのしかたと"ドレミファソラシド"をお姉さん店員に教わったんですよ(笑)。

それはどんなギターでした?

 メーカーは覚えてないんだよね。日本製で15,000円くらいのエレクトリック・ギターだった。

法田勇虫

日本を代表するスタジオ・ミュージシャンであり、テクニカルなギター・インスト・ユニット、E.G.Qのメンバーである法田勇虫。ヴィンテージのストラトキャスターに魅せられ、ギターのあるべき姿を求め続けた法田は一つの結論に到達した。彼の出したその結論とは...。

Interview by MINORU TANAKA
Photo by TOMUJI OHTANI